「美容と健康にケイ素が良い!」という話、聞いたことがある人も多いはず。
最近ではハリウッドスター等の海外セレブの中にも「ケイ素摂取」を意識的に取り入れている人が増えているのだそうです。
でもこの「ケイ素」、体に入れることで一体どんな効果が得られるのでしょうか?
ここではケイ素の人体における働きと、ケイ素による効果について紹介をしていきます。
人体の中にある「ケイ素(シリカ)」の働きとは?
地球上に存在するケイ素(Si)はその殆どが酸素と結びついた形を取っています。
人体に存在するケイ素も「二酸化ケイ素(Si02)」と呼ばれる物質。
英語では「シリカ(silica)」と呼ばれています。
シリカは爪や髪、骨、筋肉、細胞壁等人体の様々な場所に存在しているのですが、その量はごく僅か。
そのため長いこと人体への影響が軽視されてきました。
ところがシリカには、肌や皮膚、髪等を生成する「コラーゲン」などの再生力や補強と密接に関わり、そのサポートを行なっていることが判明したのです。
また人体を形成する様々な成分の「結びつき」を高める機能を持つと考えられています。
シリカは体内で生成することができない上に、年齢によって体内に蓄積できるシリカの量が減少していくもの。
この体内シリカの減少が、髪や爪、骨などにおける様々な問題を起こしていることが判明してきているのです。
ケイ素(シリカ)の効果とは?
1)爪の形成に関わり「割れない爪」へ
マニキュアやジェルネイル等を頻繁に行う爪は油分や水分が失われ、脆く弱くなった状態。
組織が剥がれやすくなり、これが「割れる」「一部が剥がれる」と言った問題を引き起こしています。
さて、爪を形成する主な物質はたんぱく質の一種である「ケラチン」。
シリカ(ケイ素)はシリカはコラーゲンのみならずケラチンの生成のサポートも行っており、丈夫で健康な爪を伸ばす補助的な役割を果たしているのです。
またケラチンの結びつきを高める機能も持つため、シリカを摂取することで弱まった爪を健やかな状態に導くことできると考えられています。
2)骨密度を高め、丈夫な骨に
イギリス・アメリカの共同研究による調査「フラミンガム研究」では、ケイ素の摂取量と骨密度に密接な関係があることが判明しています。
食事量等の中でのケイ素の摂取量が多い人ほど、骨密度が高く丈夫な状態であることがわかったのです。
ケイ素の摂取量が多い人と少ない人の骨密度の差はなんと10%近くも開きがあり、カルシウムの摂取量の差である5%の2倍近い結果となっています。
「骨=カルシウム」という定説が覆されたと言えるでしょう。
現在では骨粗しょう症の対策としても「ケイ素(シリカ)」の摂取が注目されるようになっています。
3)筋肉の衰えを抑えて若々しい体へ
筋肉の増強には「たんぱく質・アミノ酸の摂取」が重要であると考えられてきましたが、筋肉を生成しその流出を抑えるにはシリカなどの「ミネラル」が重要であるという研究結果が出ています。
たんぱく質等の成分を繋ぎ止める成分であるシリカが不足してしまうと、筋肉を構成する物質を体内にとどめておけず、これが筋肉量の低下につながってしまうのです。
女性の場合には「体内の筋肉量」を軽視しがちですが、実は筋肉は私達の体を支え、骨の摩耗を防ぐ重要な役割を果たしているもの。
いつまでも若々しい姿勢やスムーズな動作を行うために「シリカ」の摂取が重要視されるようになっています。
4)頭皮を柔らかくしてつややかな髪へ
シリカはコラーゲンの再生力・弾力等をサポートする働きを持ち「頭皮」への働きかけも行います。
ハリやコシのある髪になるには、頭皮が健やかな状態であることが大切。
シリカの補給によってコラーゲンの力が強まれば、スカルプ(頭皮)環境の正常化が強まり、いきいきとした髪が伸びやすい状態へと変わっていくのです。
最近ではAGA(薄毛)治療などの現場においてもケイ素(シリカ)の経口投与や外部塗布などの重要性が注目されるようになってきています。
またシリカ(ケイ素)は「髪そのもの」を形成するケラチンの結びつきを強める働きも持っています。
髪のダメージを修復するためにシャンプーやトリートメント等にケイ素が使用されることも多いのです。
まとめ
ケイ素(シリカ)の不足が人体にもたらすものの代表例は以下のとおりです。
・骨密度が下がる(骨が弱くなる)
・筋肉量が落ちる
・爪が弱くなる
・髪に輝きがなくなる、髪の痛みが目立つ 等
これらをまとめて言えば「エイジング(老化現象)」であると言えるでしょう。
つまり体内のシリカが不足すればするほど、私たちは「老いた体」「健康的ではない体」になってしまうのですね。
アンチエイジングをしたいという人、いつまでも若く元気な姿を保ちたいという人には「シリカ(ケイ素)の摂取」は「欠かせない習慣」となると言えるのではないでしょうか。